人間,中身がちゃんとしてたって,見た目,外見,体裁,見掛け,見てくれが重要なときもある(^^;。クライアント機でその地位を確立するには,そっちの方が重要であることが多い…。
リナックス用のGUI「グノーム(GNOME)」を作成し,無償配布しているプログラマー,ミゲル・デ・イカーサ氏が,リナックスベースのソフト開発会社を設立した。新会社はグノーム用の,MSオフィスのようなアプリケーションを作成している。ソフトは無償配布され,新会社はグノームおよびグノームアプリケーションのサポートで収益を得る。
リナックスに関する話題は「本物」の域に入ってきている。ただの「ブーム」や「流行」としてではなく,クライアント機への定着に繋がる動きが増えている。今まで,リナックスの大きな弱点は,GUI環境の弱さ,ソフトウェアの不足,サポート環境の不在ということだった。「だった」というのは,今,大きく状況が変わってきているからだ。
「レッドハット・リナックス 6.1 日本語版」を出荷したレッドハット社,「ターボリナックス for パワーPC Ver.3.6」を年内出荷予定のターボリナックス社,「オープンリナックス2.3」日本語版の開発を進めているネオテジー社,レッドハットから別れたカタチのレーザー5社の「レーザー5 リナックス6.0」と,日本語環境への歩み寄り,サポート環境の充実は目を見張る。日本での商用ソフトウェアも,ジャストシステム社のATOK12 SE for リナックス,IBM社のインターネット翻訳の王様などが顕著な例。デ・イカーサ氏の新会社もあって,クライアント用のソフトが出揃うのに時間はかからないだろう。ただ,デ・イカーサ氏のGUIを作って,ソフトを作って,という道順の正しさをもっと認識しなくてはいけない。グノームは日本語にも対応しているので,こっちの方がもっと進んでくれれば,クライアント機への普及の起爆剤となることも考えられる。
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